次元上昇ってなに?― 生きる世界の設定変更をするときがきた

4 心と宇宙の法則

1. 「三次元のルール」で私たちは生きてきた

私たちはこれまで、目に見える物質の世界の中で、「当たり前のルール」に従って生きてきました。重力があって、時間は未来から過去へと一直線に流れて、物事は努力しないと動かない。人間関係も、「ちゃんと」していなければ崩れるし、自分の望みはそう簡単には叶わない。そういう“仕組み”の中にいるのが普通でした。

それはまるで、あらかじめ決められた設定の中でプレイするゲームのようなもの。ルールがあるからこそ、努力にも意味があるし、成功には価値がある。そうやって、私たちは「現実とはこういうものだ」と信じ込んできました。

でも最近、こう思う人が増えてきています。

「この世界って、こんなに制限が多くて、本当に自然な状態なの?」

違和感は、小さなところから始まります。時間がやけに速く感じたり、今まで通じていた価値観が急に意味を持たなくなったり。あるいは、ふとした瞬間に「あれ、今なんか現実がズレた?」と思うようなことが起きたり。

そういった違和感の正体こそが、これから語る「次元上昇=世界の設定変更」の前触れです。

2. 次元上昇とは「どこかへ行く」ことではない

「次元上昇」と聞くと、まるで魂がどこか別の世界へワープしていくようなイメージを持つ人もいるかもしれません。けれど実際には、どこか“上”に行くわけではなく、現実の感じ方・扱い方が変わること。いま目の前にある世界が、まったく同じ景色のまま、違うルールで動き始める。その変化を“次元が変わった”と表現しているのです。

たとえば、これまでは「がんばって努力しないと何も手に入らない」という感覚が当たり前だったのに、あるときから「ただ自分の状態が整っていれば、必要なことが向こうからやってくる」という現象が起きるようになる。

あるいは、「人の目を気にして振る舞っていたのに、今はまったく無理をしなくても自然と人間関係が整っていく」とか、「昔はタイミングが合わずにイライラしていたのに、今はすべてがスムーズに流れていく」など。

何か劇的なことが起こるわけではありません。でも、自分の感じている“世界の動き”が、明らかに変わっている。これは「自分が変わったからそう感じる」のではなく、実際に“設定”そのものが書き換わっているという感覚に近いのです。

次元上昇とは、そういう「世界の使い方が変わる」変化なのです。

3. 制限が外れると、現実の反応が変わってくる

三次元の世界では、「こうしなければ、こうならない」という制限の中で生きてきました。ルールや常識、世間の目、時間的な制約。何をするにもハードルがあって、努力して、タイミングを見計らって、それでもうまくいかないことがある。そんな“重さ”が、この世界には当たり前に存在していました。

でも、次元が変わると、その“重さ”がふっと軽くなっていきます。言い換えると、制限が少しずつ外れていく感覚です。するとどうなるかというと、現実の“反応”が変わってくるのです。

たとえば、自分の内側の状態が整ったとき、不思議なくらい物事がスムーズに流れ出す。考えていたことがすぐに現実になったり、会いたい人に偶然出会ったり、必要な情報が向こうからやってきたり。行動よりも「意識のあり方」のほうが、現実に与える影響が大きくなっていく。

あるいは、これまで苦手だった人との関係が、何もしなくても自然と終わったり、逆に心地いい人が近づいてきたりする。「努力して関係を良くしよう」としていたころとは、まったく違う形で世界が応えてくるのです。

これは偶然でもラッキーでもありません。“設定”が変わったから、現実の動き方も変わっているのです。

ここから先は、どうしてそうなるのか――
そもそも、私たちが「現実は外側から与えられている」と思っていたその感覚自体が、もう古い前提かもしれません。

4. 自分=現実を動かしている存在だと知る

三次元の世界では、「現実は外側からやってくるもの」だと信じられてきました。環境、他人、社会、天気、景気、運――すべてが自分の外側にあって、それにどう対応するかで人生が決まる。そうやって、私たちは「現実に合わせること」が正解だと思って生きてきたのです。

でも、次元が変わると、その前提自体がひっくり返ります。現実は、自分の内側が先にあって、それに応じて動くものだという感覚が、だんだんと実感としてわかってくるのです。

たとえば、自分の波が乱れているときには、外側も騒がしくなる。不安なときには不安な出来事が起こり、焦っているときには物事もうまく噛み合わない。でも、深く落ち着いて、何も無理をしていないときほど、外の世界は不思議なくらい静かで整っている。「世界は鏡だ」とよく言われるのは、この構造を指しているのだと思います。

つまり、私たちは“現実の受け取り手”ではなく、“現実の発信者”だった。受動的に何かを待っていたわけじゃなく、常に自分の在り方によって、世界の設定に「指示」を出していたのです。

それが見えてくると、何かを「変えよう」とがんばる必要もなくなります。むしろ、自分の状態が整えば、世界は勝手に変わっていく。この仕組みこそが、次元上昇の中核とも言える部分なのです。

5. 次元上昇は、世界の設定を“自分仕様”に戻すこと

次元上昇という言葉には、どこか特別で高尚な意味が込められているように思えます。けれど実際のところ、それはもともと持っていた“自由”を思い出すことにすぎません。

三次元的な現実――重さ、遅さ、制限、常識、競争、犠牲、評価。それらのルールは、最初から私たちに課せられていたものではなく、ある意味「この世界での体験モード」として、自分たちが選んできた設定でした。

その設定を、今ここから自分仕様に戻す
もっと軽くて、早くて、柔らかくて、自分らしくて、理屈ではなく感覚で動くような――そんな生き方を“許可”することで、現実が変わっていく。

何かを達成したから次元が上がるわけではなく、「もうこの制限いらない」と気づいたとき、その制限が消えていく。それが設定変更の瞬間です。

だから、がんばって“高い次元”に行く必要なんてありません。
ただ、もう古くなった世界のルールを手放して、自分の感覚に合うモードに切り替えていけばいいのです。

次元上昇とは、外の世界が変わることではなく、自分と世界の関係性が変わること。
そしてそれは、ほんの小さな「気づき」から始まるのです。

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